<東都大学野球2部:青学大7-0拓大>◇第5週第2日◇5日◇等々力球場

涙で始まり、笑顔で終えた。青学大が、16年春以来の2部優勝と14年秋以来の1部昇格を決めた。

この日の最終戦では先発10人全員が3年生以下。ベンチ入り25人中、4年生は3人のみと若いチームだが、快挙の立役者は西川藍畝(らんせ)主将(4年=龍谷大平安)だった。

コロナ禍により春季リーグ戦が中止になった。ミーティングで安藤寧則監督から一報を聞くと、西川の目には涙があふれた。指揮官は「あの涙がみんな心にある中でやってきた結果。最後、男にしたいというのは、3年生以下や4年生にもあったと思います」と目を細めた。

悔しさからの涙だった。昨秋は2位で入れ替え戦に届かず。来季こそはと奮起して練習に励み、春のオープン戦でも好成績だった。1部昇格への手応えを感じた直後でのリーグ戦中止。「チームとしても個人としても優勝して秋に神宮でやれる最後のチャンスだったので、残念な部分はありました」と当時の心境を明かした。

最後は優勝で終わりたい。1部昇格を目指して戦い、8勝2敗で目標を達成した。大学生活最後の試合では5回の守備から途中出場。7回の第1打席は空振り三振に倒れたが、8回2死二、三塁の場面では中前に適時打を放った。打席に立つと、仲間たちから大きな声援を受けた。「僕自身なかなか試合に出られない状況が続いてた中で、練習に付き合ってくれる仲間がいた。手伝ってくれた仲間のためにも打ててよかった」と胸を張った。仲間に支えられての一打。最後の打席でも最高の結果で締めることができた。

4年生にとっては1部の舞台を経験しないままの卒業となる。「最後に神宮の舞台でプレーできる環境をプレゼントできたのは本当にうれしい。来年は神宮で暴れてほしいと思います」と後輩にバトンを託した。

1部昇格のお礼に渡されたのはウイニングボール。少し汚れた白球を感慨深げに見つめた。「今年はメンバーに入っていない者も一緒に戦えた。全員で勝ち取った優勝なんじゃないかなと思います」。戦いの証しを目に焼きつけ、指揮官に渡す予定。「監督に拒否されたらもらいます」と最後は屈託なく笑った。【湯本勝大】