TDK3投手が奮闘「勝負にいって」鈴木が痛恨被弾

  • 日本新薬対TDK 7回から登板したTDK・佐藤開(撮影・柴田隆二)
  • 日本新薬対TDK 8回から登板したTDK・小木田(撮影・柴田隆二)

<都市対抗野球:日本新薬2-1TDK>◇24日◇1回戦◇東京ドーム

7年ぶり出場のTDK(秋田・にかほ市)は、東北出身の若き3投手陣が「奮投」した。被安打4に封じながら1発に泣き、日本新薬(京都市)に1-2で競り負けた。大卒ルーキーの先発右腕・鈴木大貴(23=流通経大、福島出身)が自己最速を3キロ更新する154キロをマーク。力のある直球で押し、6回4安打2失点でまとめた。2番手の165センチ左腕・佐藤開陸(かいり、20=能代松陽)が1回、3番手の最速153キロエース小木田敦也(22=角館)が2回をそれぞれ完全救援した。

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人生初の東京ドーム、人生初の全国大会で、みちのくの剛腕が衝撃デビューを飾った。鈴木は独特な2段モーションの投球フォームから常時140キロ台後半から150キロ台前半を計測。初回、先頭への初球を150キロで入ると、4球目には153キロで空振り三振に仕留め好発進した。さらに2回、4番打者への4球目に154キロを投じると、スコアボードに刻まれた数字に観客がどよめいた。

序盤から快調に飛ばした。「ロースコア、1点勝負になるとミーティングで話していた。前日練習では球がいってなかったが、前日よりもいってて手応えはあった」。剛速球で相手打線を押し「最初から思い切り飛ばせたのが154キロにつながった」。これまでの自己最速は151キロだったが、3キロ更新してみせた。

6回に暗転した。1死一塁、課題のセットポジションから投じた直球を、相手4番に左翼席へと運ばれた。痛恨の先制2ランを浴び「序盤からスライダーのコントロールが良くなくて、真っすぐ中心のピッチングになってしまった。張られてるのは分かっていたが、勝負にいって打たれた」と失投を悔やんだ。

182センチ、84センチの体格を誇る。社会人になり食事の量を増やし、ウエートトレーニングにも注力。大学時代から7、8キロの増量に成功した。さらに今まで行っていなかった股関節のメニューをこなすようになり「実を結んだ」とスピードアップにつなげた。

佐藤康典監督(50)は鈴木について「合格点。1発に泣かされたが、踏ん張りながら頑張ってくれた」。TDKのスタメン10人(DH含む)は、経験豊富な七十七銀行(宮城・仙台市)からの補強選手3人を除くと、7人の平均年齢は23・4歳だ。若いパワーで可能性は無限大。好投手3人を軸に来年の東京ドームでは雪辱を期す。【山田愛斗】

○…3番手のエース小木田は自己最速に並ぶ153キロをマークし、2回無安打投球で意地を見せた。地区予選3試合では2完投(1完封)1セーブ。22回1/32失点、防御率0・81の大車輪の活躍で都市対抗に導いた。しかし、予選からの疲労、肩の張りとコンディション不良で先発を外れ「万全でないのは自分で分かっていたし、周りも知っていたが悔しい」。それでも「(以前は)調子のいい悪いが激しかったが、悪いなりにもしっかり投げられた」と一定の手応えを口にした。

▽TDK北畠栞人外野手(23=八戸学院大、7回に反撃の適時三塁打)「その前の打席で三振して次につなぐ意識だった。捉えた感じではなく、『抜けてくれ』という思いだった」