四国銀行(高知市)がチーム史上初の2回戦突破を決めた。4回に南武志捕手(24=同大)が右中間へ適時二塁打を放つなど2点を先制し、逃げ切った。四国勢では77年以来の8強となった。

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不屈の精神が快挙を呼び込んだ。会社を背負ってプレーをするが、野球以外の時間は銀行員。南は外回りで渉外を担当している。企業や個人事業主へ訪問し「融資の提案やコンサル的なことを紹介したり、経営に関わることを提案しています」と説明する。休日は野球に費やせるが、月、金曜は午前8時30分から午後5時30分まで勤務のため練習はなし。火から木曜は午前6時30分から午前10時まで練習を行い、正午から出勤。他チームより制限がある中で技術を磨く。この日の白星に「練習時間が短いところでも勝てるという気持ちが一番だと思います」とうなずいた。効率の良い練習と闘志で8強進出をつかんだ。

1回戦では13年ぶりに初戦を突破して、チーム大会通算2勝目を挙げた。次戦は12月1日、ヤマハ(浜松市)とNTT東日本(東京都)の勝者と対戦する。南は「次の相手も格上だと思うが、守りでも攻撃でも初回から攻める気持ちを忘れずに戦っていきたい」。勢いに乗り、チームの歴史を塗り替え続ける。【湯本勝大】