王者に自慢の球威を示した。ロッテのドラフト1位鈴木昭汰投手(22=法大)が25日、ソフトバンクとの練習試合でプロ入り初先発。3回を内野安打1本のみの無失点に抑えた。

相手の強さはテレビ越しで分かっていた。フルメンバーでないとはいえ「実際に投げてみると迫力もありました」。それをも上回る充実感。「でも今日は、とても、自分の良さも出たので良かったかなと思います」と付け加えた。パワー系の即戦力左腕は常時140キロ中盤をマークし、最速は148キロ。中村晃も松田も、栗原も打ち取った。

ルーキーの見事な結果に井口監督も「素晴らしい投球でした。本当にいいものを見せてもらいました」とベタ褒めだ。中村稔らとの先発6人目争いは続く。「現段階で決められないくらい、みんないいので」と首脳陣が1人に絞るのはもう少し先になる。

より失敗しづらい状況で、さらなる精度が求められる。「どんどんイニングも増えてくると思いますし、しっかり結果を残せるように。より良いまっすぐを投げたいです」。13度の宮崎でもいつもの半袖スタイル。熱気をまとった直球でねじ伏せる。【金子真仁】