“○○すぎる”黄金ルーキーが、順調にステップを踏んだ。楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が中日との練習試合(北谷、5回途中降雨ノーゲーム)で先発し、3回5安打1失点。「前回は変化球を多めにして抑えることがテーマ。真っすぐで打たれてもいいからという形で」とプロ2度目の実戦登板は「直球」に重きを置いた。

修正能力が“高”すぎる。真骨頂は3回先頭、大島のカウント2-2。左打者の膝元へ高スピンの直球をズバっと差し込んだ。初回の対戦時は外狙いが甘く入り、直球を左前へはじかれた。「ボディーターンのタイミングがポイントだと思いました」。キャンプ地の金武より傾斜のきつい北谷のマウンド。小雨も舞う。軸の左足でいつもより早めにプレートを蹴り「8割の力でしっかりと投げていこうと。最後の方は10割に近い感じになりました」と調節が効いた。

心配が“なさ”すぎる。昨秋のドラフト指名後。担当の沖原スカウトが驚いた。例年は、契約後に状況確認のため本人の元を訪れるが、コロナ禍の影響で自粛。電話でスーツ採寸など球団行事の日程調整を行うと「練習ありきの答えが返ってきた。大丈夫だなと思いました」。立場を顧み、優先順位を整理し続けているからこそ、マウンドでの落ち着きが生まれる。石井GM兼監督も「僕も彼の課題を見つけたい。今のところは話すことがないですね」と信頼を置く。

“大人”すぎる投球で階段を1段ずつ上る。次回登板は7日中日戦(バンテリンドーム)。順調にいけば開幕ローテ入りは確実で、3戦目の28日日本ハム戦(楽天生命パーク)が濃厚だ。「低めの真っすぐが投げられないと、高めの真っすぐも生きてこない。低めに投げる重要性をシーズン前に気づけてよかったです」。シーズンが“待ち遠し”すぎる。【桑原幹久】

▽オリックス渡辺スコアラー(早川に)「総合的に完成度が高い。同じ球種でも球速、変化が変わっている。1球1球の完成度が高い。新人王でしょう」

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