巨人の開幕ローテ争いの大枠が固まってきた。開幕投手のエース菅野、若手成長株の戸郷は確定。9日のソフトバンク戦で4回4安打3失点のサンチェスも実績を考慮すれば内定。今日10日にDeNAとの2軍戦で調整登板するFA右腕の井納も「何とか当確しそう。ストレートに力もある」(宮本投手チーフコーチ)。

【当確】菅野、戸郷

【濃厚】サンチェス、井納

【混戦】今村、高橋、平内、畠

5、6番手争いが大詰めに差し掛かっている。登板機会は2軍戦も含めて、それぞれ最大でも2試合。現時点では高橋が半歩リード、すぐ後ろに今村がへばりつき、平内、畠が背中を追う。宮本投手チーフコーチは「5、6番目だよね。5、6番目の男を捜してるんですよね。年下の男の子じゃないけど。今村になるのか、バンテリン(16日の中日戦)で逆転して平内になるのか。畠が下からまた狙っているのか」と混戦模様を解説。

ドラフト1位の平内龍太投手(22=亜大)については、やや踏み込んで言及した。9日のソフトバンク戦で制球に苦しみ2回2安打2失点、3四球。2月23日のヤクルト戦で3回5失点、2被弾。1軍戦では2試合続けて結果を残せていない。「点の取られ方が悪いよね。ストレートの四球でホームランですからね。やっぱり真っすぐの精度でしょう。きっちり投げ分けられるものを持って行かないと。だいたいじゃダメなんだよね。ライン出しはちゃんとしてもらいたいなと思います。もう1度、彼にはチャンスを。今度は3イニングくらい投げていただかないと1軍には残れないと思いますね。次の最後のラスト登板で、どんなピッチングをするかでしょうね」と立ち位置を明確にした。

期待値だけではローテ枠を与えられない。実力至上主義を大前提にレースが繰り広げられている。この日、先発予定の今村にとっては、チームとして19年6月23日の交流戦から12連敗中の難敵ソフトバンク戦は絶好かつ数少ないアピールの場になる。開幕ローテへの“審査”は最終段階に入る。【為田聡史】