阪神ジェリー・サンズ外野手(33)が、執念の一打でチームを救った。1点ビハインドの9回無死二塁、ビエイラのスライダーを渾身(こんしん)の力で振り抜いた。思いを乗せた打球は大きな弧を描き、中堅フェンスを直撃する同点の適時二塁打となった。

「ケント(糸原)が塁に出てくれて、カイ(植田)がすぐ盗塁で得点圏まで進んでくれた。素晴らしい仕事を2人がしてくれた。仕事ができて良かったよ」

先頭の糸原が四球で出塁し、代走植田が重圧かかる中での初球で二盗を決め、つないでくれたチャンス。植田の生還を見届けると、両手を突き上げ感情をむき出しにした。

チームの執念が凝縮された9回の攻撃。なおも無死二塁から、佐藤輝に代打島田が送られた。ビエイラの156キロの剛速球を転がし、きっちり犠打に成功。2死三塁で打席に立った坂本は、四球をもぎとり「よっしゃー!」と叫んだ。あと1本は出なかったが、打線一丸で食らいついた。

開幕から何度もチームを救ったサンズも、ここ最近は苦しんでいた。9月はここまで打率1割7分6厘。12日DeNA戦から7試合で25打席に立つも、わずか1安打。この日も第3打席まで快音は響かなかった。「苦しんで全然貢献できていないけど、引きずってばかりもいられない。1打席、1打席、引きずって打席に立つわけにはいかない」。神宮でのヤクルト戦を控えた13日には、休日返上で室内練習場で打ち込んだ。必死に前を見つめてきた。

悲願の優勝へ思いは来日2年目の助っ人も同じ。

「ジャイアンツは勝ち方を知っている素晴らしいチーム。スワローズも絶好調。どの試合も大事になるし、負けられない戦いが続くので、どの試合も全力を尽くして勝てるように頑張っていきたい」。ライバルをリスペクトする心を持ちながら、最後はトップに立つ。【磯綾乃】

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