今季プロ初勝利を含む4勝を挙げた日本ハム立野和明投手が、憧れの人と“初対戦”した。

沖縄・国頭の秋季キャンプでブルペン入りすると、稲葉GMがバットを持って打席に立った。「すごい緊張しました」。立野はイチロー氏と同郷の愛知・豊山町出身で稲葉GMは隣町の師勝町(現北名古屋市)出身。「小学校からずっと、その2人しか見ていなかった」というスターが18・44メートル先にいる。「まさか、まさかっすよ。やばいですよ」と気持ちは高ぶった。

力のあるストレートなどを投げ込み、アドバイスをもらった。「投球練習から打者を意識して1個1個考えながら投げる。ただボールを投げるのとでは成長の仕方が違うと聞いた。分かっていてもできないこと。しっかりやっていきたいです」と、心に刻んだ。

入団2年目だが、コロナ禍もあって稲葉GMとはこの日が初対面だった。「人生で一番緊張したかもしれない」と汗を拭った立野だが、初トークでは「バッティングセンター、僕も行っていました」と、地元にある稲葉GMやイチロー氏も通っていた「空港バッティング」の話題を切り出す天性の肝っ玉ぶりも披露。稲葉GMも「ちょっと親近感」と笑みを見せ、「チームとしても来年、先発として出てきてもらいたい」と期待した。【木下大輔】