勲章を、また増やした。オリックス山本由伸投手(23)が三井ゴールデン・グラブ賞に初選出され球団史上初の「投手6冠」となった。

26試合に先発し無失策で「自分も小学生のときから知っているような、みんなが憧れる賞に選んでいただき、とても光栄です」と喜んだ。最多勝と最優秀防御率、最多奪三振、勝率第1位のリーグ4冠に加えて沢村賞も受賞しており、表彰ラッシュが止まらない。

今季最後の試合となった11月27日の日本シリーズ第6戦。山本は5回にヤクルト宮本のバントを処理する際に足を滑らせて転倒したが、笑顔で一塁封殺するなどもともとフィールディングの良さは光った。強烈な投手ライナーに体とグラブを反応させ、ゴロを軽やかにさばくシーンが多く見られた。守備を評価する声には「基礎ですよ。投げた後は、しっかり守る。よく(投手は)9人目の野手って言われるじゃないですか」と冷静に受け答えしていた。

25年ぶりのリーグ優勝に導いた数字は圧倒的だった。18勝5敗、防御率1・39、206奪三振、勝率7割8分3厘はいずれもタイトル。そして表彰が2つ目。近年のオリックス投手では14年金子のMVP、ベストナインなどを加えた「6冠」があり、山本は既に並んでいる。他球団投手で「8冠」の例はあり、15日開催のNPBアワードで山本がいくつ受賞するか注目される。

「受賞できたことを1つの自信にして、これからもレベルアップしていけるように日々精進していきたいと思います」

高卒5年目の23歳。着実に成績を残し、誰もが認め、誰からも憧れられる存在になってきた。【真柴健】

【ゴールデン・グラブ賞一覧】甲斐拓也最多得票 菊池涼介は9年連続受賞>

▼オリックス山本がゴールデングラブ賞を初受賞し、今季の表彰及びタイトルは防御率、勝率、最多勝、奪三振に沢村賞を合わせ「6冠」となった。投手では、80年木田勇(日本ハム)、90年野茂英雄(近鉄)、99年上原浩治(巨人)が「8冠」を獲得した例がある。オリックスでは95年のイチローが本塁打以外の打撃主要タイトルを総なめし、MVP、正力松太郎賞まで獲得して「9冠」に輝いたことがある。山本は今後発表されるベストナイン、MVPに輝く可能性を残しており「8冠」も期待される。

--オリックスニュース一覧はコチラ―>--https://www.nikkansports.com/baseball/professional/team/buffaloes/news/