楽天ドラフト7位の吉川雄大(かずき)投手(25=JFE西日本)が15日、新人合同自主トレ第2クール2日目で初ブルペン入り。同2位の安田悠馬捕手(21=愛知大)を立たせて30球。7、8割ほどの力で投じたという右腕は「そんなに多くは投げず、慣らし程度で投げました」と充実した表情で汗をぬぐった。

傾斜のあるマウンド投球は、12月23日以来だった。久しぶりだったこともあり、感覚を確かめるように、1球1球丁寧に投げ込んだ。持ち味は7種類と多彩な変化球を操るが、この日は直球とカーブ、ツーシームの3球種に絞り「カーブはフォームの確認であったり、あらゆる感覚を確かめるために投げました。違和感なく投げられました」と振り返った。

167センチと上背はないが、キレのある最速146キロを投げ込む。実際に球を受けた安田は、こう証言する。「キレとノビはすごいなと思いました。迫力のある球を投げていて、コントロールも良かった。(カーブは)ブレーキが利いていたし(ツーシームは)右打者の内角に食い込んでいたので、バットは折れますね」と太鼓判を押した。

プロ入り後から取り組む新球種シュートに、磨きをかけていく。「自分の中で何球かに1球は良いなと思うことはあるけど、曲がり幅と球威がまだかなと思います。改善してだんだんスキルアップしていきたい」と力を込めた。来月1日からは、春季キャンプがスタートする。「積極的にアピールしていこうと思います」とルーキーイヤーから存在感を示すつもりだ。【佐藤究】