リプレー検証の運用が一部、変更される。12球団監督会議で日本野球機構(NPB)が報告した。今季から両リーグのアグリーメントに「当該審判員を除く審判員2名、控え審判員の計3名が行い、支持の多い意見を優先する」と明記することで調整している。友寄審判長は「今までは、検証した全員の意見が一致しないと判定を変更することはなかった」と説明。全員一致に代わり、多数意見の優先を条文で定める。

また、従来「確証のある映像がない場合は審判団の判断とする」と定めているが、今季から「確証がない映像」を定義する。(1)土でタッグ(触球)やベースへの走者の足の入りが確認できない(2)他の選手や審判員でブラインドになっている(3)映像自体がぶれている、の3つとした。友寄審判長は「各審判の判定、検証結果に差異がないようにする」と狙いを話した。

延長12回引き分けに戻すことや、登録枠の拡大継続なども報告された。延長12回については、今後の新型コロナウイルス感染状況や政府の方針によって再検討の余地を残すため、最終決定は3月となる。ただ、セ・リーグの杵渕統括は「NPBとして、基本的に今年は通常に戻したいのは決定事項」と強調した。

「感染拡大防止特例2022」(特例2022)の設置も報告され、ワクチン接種後の体調不良者を対象に加えることを明記する。対象選手の再登録に必要な日数の緩和を継続。新たに、今季から予告先発投手が感染疑いなどで登板を回避した場合も特例の適用対象とし、緊急的な入れ替えを可能とする。【古川真弥】