中軸も任せろ!! 広島宇草孔基外野手(24)が26日、マツダスタジアムでの合同自主トレに合流した。今オフ、ポスティングでの米大リーグ挑戦を目指す鈴木に弟子入り。昨年12月から肉体づくりに打撃、送球、守備とすべてにおいて金言を受け、今月5日から24日までは沖縄市でともに自主トレを続けた。1年目から主砲に教えを請うてきた男が、攻守両面で“ポスト誠也”に名乗りを上げる。

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手応えと野心を持ち帰り、宇草が広島の合同自主トレに合流した。24日に鈴木らとの自主トレを打ち上げ、PCR検査をへて再始動。合流初日から、フリー打撃ではすり足にしたフォームから鋭い当たりを見せた。たくましさを増した肉体だけでなく、発する言葉からも自信が感じられた。

「理想は3、5番を任せられる選手。どの打順でも、どのポジションでも、貪欲に結果を出す姿勢は変わりはないですけど、1番(候補)という現状評価を覆していきたいなと思います。もっともっと上を目指さないといけない」。首脳陣は昨季、打順別では18試合で3割2分5厘の好成績を残した1番候補に推すが、本人はいい意味で期待を裏切るつもりでいる。

昨年11月の「抜釘術(右腓骨(ひこつ)固定プレート除去)」から、自主トレを本格化した12月も、主砲鈴木と可能な限り時間をともにした。「言葉も、いろんな部分からも感じることは多い」。鈴木には入団1年目から助言をもらい、野球に取り組む姿勢も含め、これ以上ないお手本だった。

沖縄でも肉体づくりから走攻守、すべての面でレベルアップに努めた。打撃や送球、守備、走塁と、何かひとつを意識するのではない。常に“つながりを意識”することを教えられた。昨年12月には「人生において慌てるのは何もかも良くない。時間に追われて何かをすると、何かひとつ忘れたりすることがあるじゃないですか。それは打撃も守備も一緒」と、日常生活と重ねた指摘もあった。

2月1日から始まるレギュラー争いに向けて準備を整える。「結果を出して成長したところを見せられたらと思います」。今季の飛躍が何よりの恩返し。海を渡ろうとしている先輩が抜けた外野の一角だけでなく、同じく空席ができた中軸までも虎視眈々(たんたん)と狙っていく。【前原淳】