阪神タイガース親会社の阪急阪神ホールディングスの株主総会が15日、大阪市北区の梅田芸術劇場で開かれた。株主から阪神球団に関する批判的な質問、ユニークな質問が飛び出すことで注目される梅雨時の風物詩。今年も質疑応答では珍質問から熱く愛情ある提案までさまざまな声が出た。以下、阪神球団に関する主な質問と回答

 

 

男性株主A 以前、株主総会で「なぜ甲子園球場でイカ焼きが販売されていないのか。販売してほしい」という要望があったと思いますが、甲子園球場でたこ焼き、焼きそばは販売されていますがイカ焼きは販売されていません。なぜか?

 

回答 イカ焼きに関しては阪神百貨店の名物ということもありまして、リニューアルされた阪神百貨店の地下の方でたくさんのお客様にご好評を頂いています。イカ焼きに関しては以前にエビスタ西宮で販売されたことがあった。その場で作るわけではなく冷凍のものを持ってきて焼くということであまり好評ではなく撤退した経緯がある。甲子園球場も非常に多くのお客様が来る。球場のメニューは毎年見直しをかけている。現在のところ、そういう結論には至っていません。

 

株主男性B 阪神のあの矢野! 何で辞める言うたんや。あの監督、キャンプイン前日。自分から辞めますわって。あんな自分勝手な人おらんですわ。キャンプ最終日に胴上げをしよった。予祝やって。何やそれ。社会的な常識のない監督を、誰か言うたんか。役員は。辞めると分かってるんやったら次誰なるんかが気になる。そればっかりが気になって野球なんかはどうでもいい。そっちに話題取られてそんなもったいない話しない。

 

回答 いつも阪神タイガースには本当に熱いご声援を頂きまして誠にありがとうございます。なぜ矢野監督がキャンプイン前日にコーチ、選手に今季限りで監督を退くと伝えたのか。こちらは矢野監督をはじめチームの全員が目指している17年ぶり優勝、チームの中にも優勝を経験した選手がいません。事業で例えるとまったく新しい事業を一からやっているところ。金本前監督から矢野監督に引き継がれてようやく芽が出るのかなというところに来ている認識でございます。したがいまして2022年シーズンでプロジェクトを完結したいという監督の熱い思いを我々も受け止めたというところ。選手たちも十分に受け止めてくれたと思っている。

 

株主男性C 勝負は浮き沈みがあると思うからしょうがないが、安易に外国人とかFA選手に頼る補強は反対。チーム作りは土作り。ドラフトで人を取ること、育てることを重視してほしい。それから3軍制度をとる考えはあるか

 

回答 生え抜きを中心にしたチーム作りをというご指摘は私も同感であります。歴史的に申し上げますと、以前はドラフト上位で獲得した選手のほとんどが1軍の戦力として育たなかったため、過度のFAや外国人選手の補強に頼ってきた時代がありました。そのような状況を打破するため、中長期的な視点で10年ほど前から取り組んできたスカウティングやコーチングの改革がようやく実を結んできている。2点目の3軍制については検討課題ではあるという認識はしているが、すぐにそれを導入する結論には至っておりません。