阪神がサヨナラで3連勝を飾った。

同一カード3連勝は今季4度目。借金を4に減らし、開幕直後をのぞいて最少タイとした。

途中出場の熊谷敬宥内野手(26)がヒーローになった。同点の延長11回。2死二、三塁で右中間を深々と破り、4時間16分の熱戦に終止符を打った。熊谷は16打席ぶりのヒットだった。

終盤の粘りが中日を上回った。9回のピンチをしのぐと、延長10回の守りでは2死一、二塁からの右前打に、途中から右翼に回っていた佐藤輝明内野手(23)が本塁にノーバウンド返球して勝ち越しを防いだ。

延長に持ち込んだのは中野拓夢内野手(25)の一打だった。2点を追う8回。2死二、三塁からバットを折られながら三遊間を抜き、5-5とした。

序盤は完全な阪神ペース。初回、中日柳裕也投手(28)に対して先頭から3連打。3番近本光司外野手(27)が左中間二塁打で1点先制すると、続くチャンスで大山悠輔内野手(27)が2点右前打を放った。

幸先よくスタートしたが、先発の西純矢投手(20)が踏ん張れなかった。4回に5安打を集中され3-3と追いつかれた。5回1死満塁のピンチを招いたところで降板。加治屋蓮投手(30)が一時勝ち越し犠飛を許していた。

▽ この日の中日戦は女性向けイベント「TORACO DAY」として開催された。ファーストピッチセレモニーには人気カップルYouTuberの「なこなこカップル」の2人が登場。関学大先輩の近本を応援しているなごみは「昔から家族一丸で応援していたので、夢みたいでずっと緊張していました」と笑顔だった。入場者にはギンガムチェックのユニホームをプレゼント。サヨナラ勝ち後は、この日限定で仕様変更されたメモリアルウォールの熊谷のポスター前で記念撮影する女性ファンが多く出るなど、にわかに“聖地”と化していた。

▼阪神のサヨナラ勝ちは今季2度目。前回5月5日のヤクルト戦(甲子園)は山本の押し出し四球で、サヨナラ安打は今季初となった。また、今季の延長戦は10度目で、6月11日オリックス戦(京セラドーム大阪)以来、2勝目(6敗2分け)。延長サヨナラ勝ちは今季初めて。

【関連記事】阪神ニュース一覧>>