帰ってきた助っ人が、いきなり大暴れだ。右足コンディション不良で2軍調整していた阪神ジェフリー・マルテ内野手(31)が、1軍復帰即スタメン出場で2打席連続タイムリー。13点大勝の起爆剤となった。

1点を先制後の1回1死一、三塁。巨人メルセデスの5球目スライダーをとらえ、一、二塁間を破った。「とにかくランナーをかえすことだけを考えていたよ。久しぶりの合流になったけど、チームの力になることができてよかったね」とマルテは喜んだ。2回にも2番手戸根から左前適時打を放ち、自ら快気祝いだ。今季18試合でわずか3打点だったが、復帰初戦でいきなり2打点を挙げた。

5月26日に登録を抹消されてから約1カ月半。2軍で調整し、12日の2軍戦では2本塁打を含む4安打と調子を上げて1軍に帰ってきた。

ただ、不安も露呈した。3回の守備で八百板の一塁線の打球を捕球できず復帰後初失策を記録。4回の3打席目に遊ゴロに倒れた際は、一塁まで全力疾走できず、直後に北條と交代した。矢野監督は「打つだけじゃないのでね、野球は。しっかり守ることも必要だし、最低限走るってことも出来ないと試合の中で使うってことは出来ないかなという判断の中で代えました」と説明した。

この日、マルテと入れ替わりに、主砲大山が新型コロナの濃厚接触者となり、登録を抹消された。大山の定位置だった「5番一塁」に入ったマルテも、期待通りの働きでカバー。課題はあるが、まずは上々の再スタートとなった。

 

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