毎週第2火曜日にオリックス情報をお届けする今回の「火曜B」は“ラオ福”の友情です。ラオウこと杉本裕太郎外野手(31)は、1学年下の福田周平外野手(30)とグラウンド内外で大の仲良し。右打ちで公称190センチ、104キロのラオウと、左打ちで167センチ、69キロの福田は「タイプが全く違うからこそ刺激になる」という。背番号99+1=100になる“ラオ福タッグ”の躍動が、逆転連覇を目指すチームを加速させる。【取材・構成=真柴健】

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“ラオ福”コンビは、練習中も一緒に行動することが多い。いつも隣を歩き、居心地のよさそうなラオウ杉本に、福田について聞いてみた。

「いちゃついてるわけではないです。あいつが勝手に寄ってくるだけ(笑い)」

愛情あるツンデレを発動。では…。福田にたずねてみると「何やろうな…」と数秒間の沈黙タイム。「全く違うからかな。タイプも性格も。思考も全然違う。だから、単純に一緒に話をしていたら、刺激になる」と冷静に分析してくれた。右打ちで190センチ、104キロの4番ラオウと、左打ちで167センチ、69キロの1番福田は体格も打線での役割も対照的。考え方も違うから、新発見の連続だそうだ。

1学年先輩だが、福田は「あんまり何も考えずに接してます」と愛称の「ラオウ」で呼ぶほど気心が知れる仲。さらには「ラオウは(普段)立ってるときに、両足をクロスにするんです。あんなにデカいのに、しぐさはかわいい」と笑いを誘う。

春先に打撃不調に陥ったラオウについて「ネガティブに見えるじゃないですか? でも、実はそうじゃない」と明かす。「表情は暗い顔をしていても、打席ではやるべきことをやっている。そこは、ラオウを見て学んだところですね」。

ラオウもそんな福田とのルーティンを明かす。「打撃の話、かなりしますよ。ボールの待ち方とか。(福田は)メジャーの映像めちゃくちゃ好きなので」。早めに球場入りしては、2人で1つの画面を見つめ合う。

チームには宮城と紅林の仲の良さを表す“ミヤクレ”や、左腕の山崎福と伏見がバッテリーを組んだ時の“サチトラ”など、コンビの愛称が生まれつつある。“ラオ福”コンビもファンの間で浸透しつつある。背番号99+1=100。逆転連覇を引っ張る2人の奮闘に乞うご期待だ。