逆転されてもひっくり返す地力がある。DeNAが3本塁打などで快勝し、本拠地横浜スタジアムでの連勝を15にのばした。2回に牧秀悟内野手(25)の18号ソロで先制。一度は勝ち越しを許したが、嶺井博希捕手(31)の3点二塁打で逆転すると中押し、ダメ押しの1発で差を広げた。本拠地15連勝は92年西武以来30年ぶり7度目で、過去6度はすべて優勝している。サヨナラで敗れた首位ヤクルトに5ゲームに詰め寄った。

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それぞれが効果的な局面で打った。4番牧が先陣を切った。2回先頭で迎えた第1打席、広島玉村の外角直球を逆方向へ。推定飛距離127メートルの大飛球はベイスターズファンの待つ右中間席に飛び込んだ。「久しぶりの光景でした。いい感触で捉えることができました」。7月14日以来、約1カ月ぶりの18号ソロで先制。ここまで広島戦打率3割4分3厘をマークしていた相性の良さを、発揮した。

3日連続の逆転勝ちだ。1点を追う4回2死満塁、嶺井が左中間への二塁打で走者を一掃した。チェンジアップに「必死に食らい付きました。いいところに飛んでくれた。そういう(狙える)技術があればもっと打てています」と謙遜を交えつつ、捕手として、直前の失点を自ら取り返した。

この日の打線は9安打で3残塁。直近12試合はすべて1ケタ安打ながら10勝と、打席での内容のよさが反映されている。嶺井の前も柴田が四球でつないだ。宮崎は中押しソロ、ソトは3ランでダメ押し。三浦大輔監督は「効果的にホームランが出て、四球を選んだことも大きかった。全員ですよ」と“一丸”を強調した。

首位ヤクルトがサヨナラ負けし、最大17.5ゲームあった差は5ゲーム差まで詰まった。次週は無類の強さを誇るこのハマスタで、直接対決3連戦もある。三浦監督は「他球団の結果はわからないですけど、上は目指します。間違いなくチームの中身は変わってきている。これを止めないように続けていくだけです」。もっと近づいて、射程圏内で迎え撃つ。【鎌田良美】

○…大貫が2年ぶり2度目の10勝目を挙げた。100球で走者を残して降板したが、6回途中まで3失点にまとめた。右腕で2ケタ勝利2度は、球団では09年の三浦監督以来。「リリーバーや点を取ってくれる野手のおかげ。もう少し長い回を投げられないと柱やエースにはなれない。三浦監督のような選手になるにはまだ遠く及ばない。もっと練習して追いつけるように頑張る」と話した。

▽DeNA宮崎(6回に7号ソロ)「高めのストレートをうまく上からたたくことができました。回の先頭だったので、塁に出ることを意識しました。最高の結果となり、よかったです」

▽DeNAソト(8回に13号3ラン)「スライダーを狙っていたわけではなかったですが、しっかり振り抜くことができました。1打席目が大振りになっていたので、コンパクトなスイングを心掛けました」

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