楽天武藤敦貴外野手(21)がブレークを狙う。今季43試合に出場し、打率2割5分、1本塁打、9打点。プロ初本塁打、初打点をそれぞれ記録し、レギュラーへの第1歩を踏み出した。

選球眼や甘い球を仕留める精度を上げるための練習を重ねているが、もう1つの課題は走塁。今季は1盗塁のみで、5回失敗した。

50メートルを6秒で駆け抜ける快足の持ち主。だが、それを生かし切れていない。「試合になると力んでしまうので、真っすぐ走るということがあまりできなかった」と打ち明ける。知らず知らずのうちに、走る距離が延びる。このロスが一瞬の遅れを生み、勝敗を左右する。意識するのは1歩目だ。「出す位置が重要になるかなと思う」と分析した。はじめの1歩にこだわり、来季は25盗塁を目標に掲げる。

来季は高卒4年目。ロッテ佐々木朗やオリックス宮城、野手では中日岡林やヤクルト長岡、DeNA森やオリックス紅林らと同学年。1軍で活躍する若手が出てきた。「焦りすぎても自分が空回りすると思っている。自分なりの、その時できる精いっぱいをやっています」。冷静に自身を見つめ、課題克服に励む。

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