ソフトバンク最年長の和田毅投手(41)が9日、長崎市内で行っている自主トレを公開した。今年から弟子入りしたチームメートの板東湧梧(27)、藤井皓哉(26)との先発トリオで「3人で30勝以上」と目標を掲げた。

まずは地道な体幹トレーニングから練習スタート。恒例となっている坂道ダッシュでは、ひと回り以上も年下の後輩たちと同じ本数を涼しい顔でこなした。キャッチボールでも80メートルほどの遠投をこなし「昨年より暖かいので。肩肘にも不安がなくやれている」と順調な姿を見せた。

今年から自主トレに加わった後輩たちの動きにも目を細めた。「やっぱり、若い姿というんですかね。ともに先発で争う立場になりますけど、彼らの投げている姿や走っている姿を見るだけでも刺激になります」。先発ローテーションの狭き門を争うライバルでもあるが、そろって勝ち星を重ね、3年ぶりのVを引き寄せることが最大の目標だ。

「3人で30勝」を掲げたベテランは「(板東と藤井が)14、14、(自分が)2? (板東と藤井が)15、15、(自分が)0?」とジョークを交えつつ、両右腕のポテンシャルを認める。「彼ら2人は2桁、普通にいけば勝ってくれると思うので。ケガなく1年間回ればいけると思う。自分も彼らについていって」。日米155勝左腕は、若鷹2人の活躍を刺激に、白星を量産する意気込みだ。

2月21日の誕生日を経て42歳で迎える21年目シーズン。「やるか、やめるか。毎年そういうテーマで1年1年やっている。結果を残せなかったら、やめる覚悟を持っている」。表情を引き締め、松坂世代最後の現役戦士が戦闘ボディーを仕上げる。【山本大地】

○…板東が自己最大ボディーで先発ローテーションをつかむ。12月に東京でウエートトレーニング中心のオフを過ごし、増量に成功。昨季は公称76キロだった体重が、86キロ近くまで増えた。「1年間通して戦うために、全体的なスケールアップです。そのためには体を作るしかない。今まで経験したことないようなパンプアップという感じです」と、分厚くなった胸板を張った。

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