「1点地獄」からの脱出だ。阪神近本が試合を決めた。延長10回1死三塁。「うわ、高梨さんかなと思ってました」と自身の打席で変則左腕の高梨が登場。カウント3-2からの6球目、内角寄り144キロ直球をしぶとく左前に運ぶ決勝適時打。「みんながつないだ状況。僕はもうなんとか1点入るようにと考えてました。打った瞬間、どこ行ったんだろうと思って。『ああ、そこにある』と思って。よかったです」。チームは6日広島戦に0-3で敗れてから、5戦連続で1得点以下が続いていた。呪縛を解く2得点目となった。
後輩の力投も刺激になった。7回完全投球の先発村上は同じ兵庫・淡路島出身。自身が毎年行う淡路島自主トレに昨年12月には2年ぶりに参加した。中堅の守備位置から投球を見届け「一番僕がびびっている。真っすぐで空振り取れているところが」と驚きを隠さなかった。ヒーローインタビューでも「本当、素晴らしいピッチングをしていた。あいつが投げている時になんとかもっとリードを広げたいなと思っていた」とねぎらった。負ければ、嫌な雰囲気になりかねなかった。選手会長の一振りが、貧打の流れを変える。【波部俊之介】



