孤立「無援」から、ようやく解放された。楽天則本昂大投手(32)が今季5戦目で初勝利をつかんだ。首位オリックスを相手に7回7安打3失点と好投。持ち球を駆使し、両サイドを丁寧に突いた。6回まで67球で3安打も、7回は2死から4連打を浴びて3失点。「テンポ良く、いい流れでいけた。だからこそ7回はもったいなかった」と悔しさもにじませた。

“有言実行”の援護があった。試合前時点で、今季これまで25回1/3を投げて援護点は0。好投しても勝利投手の権利を得られなかった。この日は練習前に、岡島豪郎外野手から「今日は6点取ったるから」と、心強い言葉をもらった。宣言通りに、岡島が2回先頭で左翼へ先制の3号ソロ。今季初の援護点に則本も「あと5点な!」と、1学年上の先輩野手をハイタッチで迎えた。

則本が守備でリズムを作ったことで、これまでとは一変して打線が奮起。6回には女房役の太田もソロを放ち、6回までに7点を奪った。則本は約束以上の援護点をもらって、「岡島さんのホームランか、(太田)光のホームランが余計だったんじゃないですか」と笑いを誘った。

エースの力投で連敗も3で止めた。則本は岡島とともにお立ち台へ立った。チームは最下位に低迷しているが、「なんとかここから巻き返していくつもりなので、めっちゃ応援してください」と呼びかけた。「巻き返し」も有言実行するため、ファンとチーム一丸となって、はい上がっていく。【湯本勝大】

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