WBCで負傷した右手小指の骨折が完治し、1軍復帰した西武源田壮亮内野手(30)が、“開幕戦”で今季初安打初打点を記録した。4点を追う6回2死二塁、第3打席で左前適時打を放った。5回の守備では適時失策を犯したが、遊撃の広い守備範囲は健在。3連敗の5位と苦しむチームに、頼れるキャプテンが帰ってきた。

  ◇  ◇  ◇

源田は試合前の円陣で叫んだ。「チーム、いい流れで来てるって聞いてます。休んでたんでチームの状況なんか何も知らん!今日は開幕や!」。もちろん大ウソだ。離れていても源田はずっと見ていた。

「やっぱ、野球のことはずっと考えてますよ。ずっとタブレットで試合やみんなの映像、練習の映像も振り返ったりしてます」

オリックス山下など他球団の新戦力の映像も「見てます、見てます」と言う。代わりに遊撃を守るルーキー児玉のことも「僕も1年目は5月が一番しんどかったので。何とか乗り切ってほしい」と心配していた。たとえベンチにいなくても、源田は中心選手としての気概を持ち続けた。

WBC中もそうだった。「当然、気にはなってましたよ。西武の試合映像とか、全部見てましたし」。やっとタブレットの中に加われた。所狭しと駆け回る。【西武担当=金子真仁】