広島が代打末包昇大の逆転弾で巨人との接戦をものにした。
2点ビハインドの8回。左腕高梨に対し、1死一塁から坂倉に代打堂林を送るなど攻めに転じると、2死一、二塁から代打末包が左翼席へ特大の6号3ランを放った。先発九里は5回まで2安打無失点も、6回に暗転。長野にソロを浴びると、一気に逆転を許した。再逆転した8回は島内が無失点で切り、9回は1軍に復帰したばかりの矢崎が締めて23セーブ目を挙げた。阪神が敗れたため、自力優勝が復活した。試合後の広島新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。
-代打末包の大きなホームラン
新井監督 “末包さん”は素晴らしいホームランでしたね。(内角スライダーを)見送ったらインサイドのいいところ。(ファウルゾーンに)切れずにホームランになるのは、技術的にも成長している。本当に素晴らしい“末包さん”のホームランでした。
-末包選手の打席を楽しそうに見つめていた
新井監督 末包に限らず、起用してる選手は期待して送り出しています。そういう顔だったのかも知れないね。
-8回は左投手にも打率2割6分4厘(右に2割6分6厘)の坂倉選手にも代打策を取った
新井監督 高梨くんは左バッターは難しい。数字としても極端に出てた。(対高梨の坂倉の結果が)15の1と出てた。相手が嫌なのは(何か)と、考えた。
-9回は10日間、再調整していた矢崎投手を起用してセーブ
新井監督 栗林はアクシデントではなく、今日はリカバリーにあてたかった。矢崎も久しぶりの登板。リフレッシュで抹消して、実戦で投げずに(1軍に)来て、それで1発目がこういう展開。9回で1点差…、彼に任せた。よく抑えてくれた。
-今後、栗林投手と矢崎投手はどのように起用するのか
新井監督 基本的には栗林を9回(抑え)という形。連投が重なると、矢崎にも9回を行ってもらうことはある。そう、彼にも伝えている。経験者なので、登板数とか、球数とか、その日その日でベストを探していきたい。
-連日、総力戦での勝利
新井監督 全員で戦って、全員で勝ちをもぎ取るのがカープの野球、戦い方だからね。
-自力優勝の可能性が復活した
新井監督 消えたり、ついたりするもの。自分たちでコントロールできない。自分たちができるのは1戦1戦戦って、勝ちをもぎ取ることだけ。
-上本選手の合流が見送られた
新井監督 万全にして戻ってきて欲しいから。彼のスタイル的に全力でやりたがるし、ポジションも(いろいろある)。中途半端で帰ってきてケガして(再び)離脱は一番嫌。「万全にして戦える状況で戻ってきて」と伝えている。