巨人ドラフト1位の西舘勇陽投手(21=中大)がマルチクイック投法を披露した。

ヤクルトとのオープン戦に3回から3番手で登板。先頭の丸山和を超速クイック3球でカウント1-2と追い込んだ後、いつもより左足を高く上げた。「普段のクイックでいったら(バットに)当てられて塁線の方に(安打される)というイメージがわいた」。嫌な予感を察知してタイミングをずらした。クイックのタイムは3球目の1秒3から、4球目は1秒8に。その0秒5差が芯を外させ、中飛に仕留めた。

プロ入り後初の中継ぎ登板は2回を無安打無失点で好投した。実戦登板3試合目は打者の反応、雰囲気を感じ取りながら、30球のうち7球は足を上げる長さを自在に変えた。「クイックなので、どうしてもフォームの中で緩急をつけられない。打者が分からないぐらいでも何センチかでもずれればいい」と工夫を施した。

プロで生き抜くための新たな引き出しだった。キャンプを過ごす中で「アマチュアと違い一発で仕留めてくる。1球の失投がピンチになる」と打者のレベルを痛感した。長丁場のペナントレースで同じ打者との対戦も増える。フォームで緩急を付けることに活路を見いだした。

経験の1つ1つを成長につなげる。「何個か引き出しあれば打者の反応も違ってくる。今日は試すことができた」とマルチなクイック投法に好感触をつかんだ。先発か、中継ぎか。今後の起用法は流動的。マルチに活躍し、どこでも結果を示していく。【上田悠太】

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