プロ通算525本塁打の清原和博氏(56)を父に持つ慶大・清原正吾内野手(4年=慶応)が、社会人相手に勝利に貢献した。

社会人・東京6大学対抗戦が1日、神宮で行われ、慶大は3-1でセガサミーに勝利した。背番号「3」を背負った清原は「7番一塁」で適時内野安打を放った。一昨年のフレッシュトーナメントでは背番号「5」で打点を挙げ、父が背負った2つの背番号で打点を記録し、春季リーグ戦(13日開幕、神宮)に弾みをつけた。東大はENEOSに0-17で敗れた。

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「バンッ!」。清原が一塁手の捕球よりも早く、前のめりでベースを踏んだ音が響いた。背番号「3」での神宮初打点。チームメートの「キヨ~ナイスラ~ン」の声に「めちゃくちゃうれしかった」と仲間に向けて両拳を上げた。

1点リードの5回2死二、三塁、カウント2-1から変化球に泳いだ。三塁線に転がる打球に、前だけ見て走った。「何が何でも点が取りたかった」とバットを指2本分短く握ってもぎ取った。

「お祭り男」「番長」と呼ばれ、闘志を前面に出してプレーした父とは違い、感情が表に出ることは少ない。だが勝負への執念と、打席での鋭い目つきは共通点がある。泥くさい1本にも「なんとしてでも」「どんな打球であれ」「食らいついて」と一打への思いが並んだ。神宮の打席は昨年4月25日の明大戦以来。約1年ぶりとなる学生野球の聖地の打席には少し間を置いて「変わらないですね。いつもと」。どこかかみしめる様子でつぶやいた。

小学生時代は野球、中学ではバレーボール部、高校ではアメフト部。大学で再びバットを手に取って4年目を迎えた。入部時から「ロングティーは正木(当時3年=現ソフトバンク)より飛ぶ」と評されるも、リーグ戦では通算9打数1安打と苦しんできた。バットを振り続け、この春はオープン戦で打率4割。レギュラーの座を手中にした。堀井哲也監督(62)は「計算してる選手。4年生になったということが一番の成長」と語る。

家族はいつだって心強い。3月29日、巨人-阪神(東京ドーム)のプロ野球開幕戦を家族4人でテレビ観戦しながら食事をした。この日の一打に父は立ち会えなかったが、まだ予行演習。「(リーグ)優勝、日本一、早稲田に勝つというチームの目標にフルコミットしたい」。まずはチームに、そして家族へ打点を刻んでいく。【黒須亮】