楽天の“チーム神奈川”が1カ月ぶりのカード勝ち越しを呼び込んだ。

5回2失点と粘投したのは左腕の藤井聖投手(27)。1-1で迎えた5回2死、既に今季自己最多の球数となっていた102球目の直球を、DeNA宮崎に右翼席まで運ばれた。勝ち越しを許して思わずしゃがみ込んだが、先発として試合をつくった。「粘れたのはいいですけど、チームに勢いをつける投球が全くできなかった。悔しい思いしかないですね」。反省を抱きながら、ベンチから声援を送った。

約3週間ぶりの1軍先発。酸いも甘いも経験した4年ぶりのハマスタを楽しみにしていた。神奈川・海老名市出身で、初めてこのグラウンドに立ったのは中1だった。当時は瀬谷シニアの中堅手。同じチームに鈴木翔天がいて、渡辺佳を擁する中本牧シニアに敗れた。社会人でENEOSに入ると、今度は都市対抗予選を戦った「僕の濃い2年間が詰まった球場」。ただ今回はビジターだ。終わってみると「あんなに完全アウェーは初めて。知っているハマスタではなかった」とほろ苦さが残った。

だがその力投に、野手が応えた。6回、内野ゴロの間に同点に追い付くと、なおも2死一、三塁から鈴木大地の左翼への二塁打で勝ち越しに成功した。「根性ヒットです。藤井に勝ちを付けられるように」。藤井は東洋大の7学年後輩にあたる。そして静岡出身ながら桐蔭学園に進んだ鈴木大にとっても、横浜スタジアムは懐かしの球場といえた。

2番手でマウンドを引き継いだのが、中1のあの日もチームメートだった救援左腕の鈴木翔。6回をきっちり3者凡退に抑えた。終盤のDeNAの猛追から何とか逃げ切って2連勝。3連戦の勝ち越しは4月29日以来となり、藤井に3勝目が付いた。【鎌田良美】

▽楽天今江監督(5月初のカード勝ち越し)「宋、則本、酒居と勝ちパターンを出すことになった。連投は避けたかったですけど、取れる試合を取っていかないといけない」

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