阪神高橋遥人投手(28)は試合後、絞り出すように言葉を紡いだ。7回途中5安打1失点で今季初黒星。先発の役割を果たしながらも、当然笑顔はなかった。逆転優勝に向けた首位巨人との大一番。クラブハウスにつながる取材エリアでは悔しさばかりがにじんだ。
「先制点を与えて、それが決勝点になったので。申し訳ないという感じです」
両軍無得点で迎えた7回だった。先頭の吉川の中前打、岡本和の左翼線安打で無死一、三塁。代打坂本を打席に迎えた。外角149キロ直球をライナーで捉えられ決勝の右前適時打。一挙3連打で失点し、降板を告げられた。
「相手のバッターより自分のボールが劣っていたというだけかなと思います」
今季はたび重なる手術を乗り越えて8月に1025日ぶり復活星。以降は4戦4勝と白星を重ねてきた。毎登板チームを救ってきた左腕が復帰5戦目で連勝ストップ。降板後もベンチ最前列で戦況を見つめたが、スコアは変わらなかった。
約3年ぶりとなった巨人戦。通算14試合目の対戦で11度目のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を達成した。変わらない相性の良さを見せながらも、21年9月25日から継続してきた巨人戦無失点記録は22イニングでストップ。援護点が遠かった。
今季5試合のうち、イニング途中の交代は3度目となった。8月23日広島戦(マツダスタジアム)では連打などで無死満塁を招き交代。前回登板の13日広島戦(甲子園)も満塁のピンチから2失点を喫し、中継ぎ陣にマウンドを託していた。
「最後(のイニング)はああやって連打で。この前の試合もそうですし、マツダもそう。絶対に原因があると思うので。もっと力を付けなきゃなと思います」
次回はチームの今季最終戦となる10月3日DeNA戦(横浜)に中9日で向かう見込み。悔しさも反省も受け止め、次戦にぶつけてみせる。【波部俊之介】
▼前日22日巨人戦に1-0で勝った阪神が、23日は0-1で敗れた。1-0勝利の次の試合に0-1敗北は、14年9月29、30日のいずれもDeNA戦で記録して以来10年ぶり。なお巨人戦に限れば、1リーグ時代も含め球団初となった。



