西武アレクサンダー・カナリオ外野手(26)はいつも一生懸命で、いつも謙虚だ。
「ナツオ(滝沢)が四球を取って、クワさん(桑原)がヒットでかえした。結果的にネビンのホームランも出た。みんなが一生懸命やった結果で、勝てたと思う。みんなの力です」
そういうカナリオもようやく長いトンネルを抜けた。好調の5月から一転、6月は12打席で8三振。コーチ陣のサポートもあり、ようやくこの日の第1打席で6月初安打が出た。
「ヒットが出たことで気持ち的にだいぶラクになれました」
2点を追う6回、2死走者なしから足元への死球で出塁すると、盗塁をしかけ、送球ミスもあり、そこから桑原の適時打、ネビンの逆転3ランという最高の結果につながっていった。
カナリオの直近の結果を考えれば、例えば「1番桑原」でも不思議ではなかったこの試合。それでも変わらず起用した西口文也監督(53)に応えた。指揮官も「甲子園の最後から内容もあまり良くなかったけれど、今日はあれで吹っ切れたのではないでしょうか」とホッとした表情だった。
優勝-。大きな目標を狙いに行く上で、大きな逆転勝利となった。32歳の中日柳を打てず、37歳大野にも攻めあぐねた。西口監督は昨季も技巧派投手への対応をチームとしての課題に挙げていた。
今季もここまでソフトバンクの技巧派右腕、大津をほぼ攻略できていない。優勝を狙うためにはやがて来る大一番での“大津打ち”が間違いなく必要になってくる。柳と大野、さらには7日先発の39歳涌井にかわされていたら、技巧派へのチームの苦手意識も増すことに。この先を考えれば、後々響く連敗になるところだった。カナリオにネビン、吹っ切れた助っ人たちが救った。【金子真仁】



