「恐怖の7番」が試合を決めた。3-3の9回、阪神坂本誠志郎捕手(32)がヤクルト守護神キハダから左越えに決勝の5号ソロ。この日2本目のアーチは値千金、女房役が粘るヤクルトを沈めた。後半戦&長期ロード最初のカードで3連戦3連勝で前半ラストゲームからは4連勝。貯金を最多の13とし、2位巨人とのゲーム差を2に広げた。

鮮やかで、迫力ある「神宮花火大会」より驚きは大きかったかもしれない。表情を変えずにベースを回る坂本本人とは対照的に、ベンチは大騒ぎだ。2日連続のヒーローインタビュー。「みなさんの声援が(スタンドまで)届けてくれたと思います。何とか塁に出て、代走が出てくれると思ったので、その選手に仕事をさせてあげたいなと思った」。ユーモアたっぷりに東都の虎党を喜ばせた。

2-1の4回1死ではウォルターズから左翼ポール際に4号ソロ。その後追いつかれたが、初勝利を目指す先発下村の背中を押す追加点だった。前日1日にはプロ初の3号3ラン&4安打。2試合連発も1試合2発も11年目で初めてだ。10年間で通算8本塁打だった男が今季は早くも今季5本塁打。突然の“覚醒”には、捕手ならではの読み、観察眼が生きる。前日の1発とこの日の1本目は初球打ち。「打てる球を早く仕留めるのは大事な要素。今はいい形で出ている」と迷いなく振り切っている。

今季は主将を担う。初のWBCを経験して、開幕当初から調子が上がらない時期もあった。後半戦のスタートと同時に虎の司令塔が存在感を増してきた。【柏原誠】

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