ロッテに5位指名を受け、奈良大付・新城楓雅投手(3年)の表情が緩んだ。午後6時39分。今か今かと待ちわび続け、ついにその時を迎えた。名前が呼ばれ、記者会見に同席した田中一訓監督(53)とがっちり握手。緊張から解き放たれ、喜びと安堵(あんど)感が入り交じっていた。

「呼ばれるか不安でしたけど、指名していただいてとてもうれしいです」

身長190センチ、体重85キロとスケールの大きさは世代屈指だ。準優勝した今夏の奈良大会では最速150キロを計測した。入学時から約30キロアップで大台に到達。長身であり、本格派右腕…。タイプが阪神才木浩人、日本ハム達孝太と重なる。「まずは1軍に上がって、結果を残したい。いずれは日本一の投手になりたい」と青写真を描いた。

“寝る子は育つ”の格言はうそじゃない!? 趣味は「寝ることですね」と言う。少年時代から夜更かしをした記憶はほとんどない。夜9時就寝が日課だった。規則正しい私生活を送り、中学卒業時点で180センチ。「両親は170センチもないのかなと思います」と言うが、小学校の頃から背の順も“一番後ろ”が指定席でもあった。だが、プロの世界では角度のある直球も武器にチームの“先頭”に立つエースを志す覚悟でいる。「そこの球団のピッチャーと言えば『新城』と言われたい」と腕ぶした。

人生に1度の晴れ舞台を家族も一緒に見守った。母はうれし涙を流し、その姿に「毎日一番近くで支えてもらった。『ありがとう』と伝えたいです。これからは活躍して恩返しをしたいなと思います」と気持ちを新たにした。親孝行を胸に“幕張の地”で腕を振っていく。

◆新城楓雅(しんじょう・ふうが)2008年(平20)4月27日生まれ、大阪府大東市出身。灰塚小4年時に諸福スパイダーズで野球を始め、大東中では守口ボーイズに所属。高校では1年秋からベンチ入り。50メートル6秒5。遠投100メートル。190センチ、85キロ。右投げ右打ち。好きな有名人はシンガー・ソングライターの優里。

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