初の綱とりに挑む琴奨菊が、幸先よく初日を飾った。年6場所制になった1958年以降に誕生した横綱は、初代若乃花に始まり27人。そのうち、初の綱とり場所でチャンスをものにしたのは、直近では2年前に決めた71代鶴竜を含め9人だ(白星発進は6人)。大鵬や貴乃花、白鵬ら昭和・平成の大横綱でさえも“一発回答”とはいかなかった。

 琴奨菊と同じ佐渡ケ嶽部屋出身の鳴戸親方(元大関琴欧洲)は、08年夏場所で初優勝したが、翌名古屋場所は序盤でつまずき、9勝6敗で夢破れた。場所前には松戸市でパレードを行うなど、状況は琴奨菊と重なる。だが「自分は若かった(25歳)から、ガンガン稽古すれば良かった。(琴奨菊は)そういう年じゃないから。やってみないと分からないよ」と、調整の難しさにも触れた。

 白鵬は場所前、こう言った。「強い人が大関になる。天命、宿命、運命を持った人が横綱になる。私はそれを信じてます。なぜなら、江戸時代から71人しかいないわけですから」。期待と重圧を背負った琴奨菊の挑戦の結末は、いかに。【桑原亮】