全勝を守った豪栄道の活躍で、地元も盛り上がってきた。もともと大阪は相撲が盛んで、江戸から大正時代末まで大阪相撲が開催され、市内には国技館もあった。現在、大阪出身の関取は、勢、大翔丸、宇良を含めて4人。47都道府県の中では、東京と鹿児島の5人に次ぐ多さを誇る。
ただ、幕内優勝力士は過去2人だけ。1930年(昭5)5月場所の山錦(東前5)が最後で、豪栄道が初優勝すれば86年ぶりになる。しかも当時は11日制で、15日制が定着した49年夏以降では初めてになる。
大阪から出た1人目の優勝力士は、2代目大錦。大阪市中央区出身で、1917年(大6)1月に初優勝して横綱に昇進し、通算5度美酒を味わった。豪栄道は優勝すれば新入幕から53場所目で史上4位のスロー初Vになるが、大錦は入幕5場所目で史上4位のスピードVだった。176センチ、141キロの体で鋭い立ち合いからの寄りを得意にしていたという。
14年秋の大関昇進時も前の山以来44年ぶり戦後2人目の「なにわ大関」として、地元の期待を集めた豪栄道。今度は86年ぶりの優勝で、大阪の相撲熱を高めたい。【木村有三】

