米総合格闘技のUFC217大会は4日(日本時間5日)、米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで開催される。メインイベントのUFCミドル級タイトルマッチ5分5回に出場する同級王者マイケル・ビスピン(38=英国)と挑戦者で4年ぶりの復帰となる元UFCウエルター級王者ジョルジュ・サンピエール(GSP、36=カナダ)は3日(同4日)、ニューヨークで前日計量に登場。ビスピンは184・6ポンド(約83・7キロ)、GSPも184・4ポンド(約83・6キロ)でクリアした。
極真空手をバックボーンとし、日の丸に「必勝」と刻まれたハチマキ姿で入場するのが恒例のGSPは4年ぶりのオクタゴン復帰となる。ウエルター級暫定王者カーロス・コンディットとの王座統一戦をはじめ、ニック・ディアス、B・Jペン、ジェイク・シールズら強豪を次々と撃破。約7年間で9回の防衛に成功してきた後、13年12月から長期休養に入っていた。
GSPは「当時のウエルター級は選手層がすごく厚くて、次から次へと“殺し屋”が送り込まれてきた。息もできなかった。他スポーツとは違い、これは本物の生存競争。本当に死ぬかもしれないんだ」と振り返る。激戦の連続だった当時のエピソードも明かし「試合前になると車に乗って出かけ、普通の人々の、普通の生活を眺めるのが好きだった。スーパーから紙袋を抱えて出てくるおばあさんは、ボクが土曜日の夜に戦うことなんか知らない。彼女にとって、ボクなんか、どうでもいい存在だ。ボクのことを気にかけている人は、世界のほんの一握りの人だけであって、試合なんてささいなこと…。そう思うとプレッシャーが和らいで、気分が良くなった」と口にした。
「長期間、王者を続けることはきつい。世界がずっと自分中心に回っているように感じられるからだ。エネルギーを補給する時間が、本当に必要だった」とリフレッシュできた様子のGSP。1階級上、いきなりの王座挑戦という大舞台にも臆するそぶりはない。再び「伝説」を築くため、静かに燃えている。


