WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)の2度目の防衛戦が16日に発表された。12月30日に横浜文化体育館で、同級8位ヒルベルト・ペドロサ(25=パナマ)を迎え撃つ。WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)のV7戦と、ダブル世界戦でのセミファイナルとなった。

 V1に成功した10月22日から、約2カ月での試合となる。話が来たのは10日前で、試合まで2カ月を切っていた。当初は来年2月ごろを予定していた。ロードワークや軽いジムワークは始めていたが「ちょっと複雑。祝勝会続きの最中だったし、体重も戻っちゃったし」と拳四朗は顔を曇らせた。

 ただし、最大のチャンスでもあった。「名前を知ってもらって有名になりたい」と常々言ってきた。過去世界戦2試合はトリプルの第1試合で、テレビの生中継がなかった。「三度目の正直。年末でテレビが生中継なのが最大のモチベーション。たくさんの人に見てもらえるのでワクワクする」と目を細めた。寺地会長も「ゆっくり年を越したかった」が本音も「前回12回戦ってもダメージはなかった。チャンスはチャンス」と即決した。

 相手は右のファイターに、拳四朗は「来てくれれば当てやすい」と歓迎する。これまで2カ月間隔での試合も3度こなしている。過去世界戦2試合はいずれも12回判定勝ち。「KOはこの時にとっておいた。KOで勝ってインパクト与え、名前を知ってもらいたい」。12月は京都から上京して本格スパーリングに入り、世界戦初のKOへパンチに磨きをかける。