ボクシングWBO世界フライ級3位中谷潤人(22=M.T)が、亡き曽祖母にささげる世界王座奪取を誓った。

4月4日の世界初挑戦に向け、20日に熱海での走り込みキャンプを打ち上げた。出発直前の16日に母方の曽祖母、三林豊子さんが死去し、19日は故郷の三重・東員町にとんぼ返りで葬儀に参列した。

豊子さんとは上京前まで同居し、趣味のカラオケ店とジムが近く、一緒に帰宅するなどかわいがられた。プロ入り後の試合も観戦。87歳だったが「見に行きたい」と、世界戦を楽しみにしていたという。

キャンプの練習量は減ったが、砂浜ダッシュや825段の石段上りなど密度は濃かった。あとは実戦スパーで仕上げる。試合翌日は四十九日にあたる。「必ずベルトをとって、ひいおばあちゃんを送ってあげたい。それが今一番強い思い」。家族に支えられる中谷に、また1つ愛のモチベーションが加わった。