K-1スーパーバンタム級王座を返上し、ボクシングに転向した武居由樹(24=大橋)が2週間後のデビュー戦に向け、コンビを組む元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナー(38)の“鬼指令”を消化した。

3月11日、東京・後楽園ホールで開催されるフェニックスバトル76大会(日刊スポーツ新聞社後援)で、高井一憲(34=中日)との54・5キロ契約6回戦でデビューする。25日には神奈川県内の所属ジムで、この日38歳のバースデーを迎えた八重樫トレーナーとボクシングメニュー消化後、リング内で下半身強化のフィジカルトレに取り組んだ。

八重樫トレーナー独特のリズムとテンポの合図で、走りながらキャンバスに手で触れるトレーニング。最初は涼しい顔で取り組んでいた武居が徐々に苦悩の表情を浮かべた。歯を食いしばりながら何とかフルメニューを終えると倒れこんで大の字になった。武居は「八重樫さんが、フィジカル面、技術面の両方を教えてくれる。ミット打ちの時も動きは速いし、コンビを組ませてもらってレベルが上がっていると思う」と感謝した。

八重樫トレーナーは「まだデビューもしていないので良い調整になっているかは分からない。これから答えが出るが、持っている資質はすごい。(K-1時代にみせた)本番力もあるので楽しみがある」と猛練習に食らいつく武居のデビュー戦を楽しみにしていた。