プロボクシングで日本選手初のヘビー級世界王者を目指す但馬ミツロ(27=3150ファイトクラブ)が「闘魂伝承者」になる。

アマで5冠を獲得した但馬は29日にメルパルク大阪で韓国ヘビー級のキム・サンホー(38)とのプロデビュー戦8回戦に臨む。28日は大阪市内の所属ジムで計量に臨み、但馬は123・0キロだった。

元世界3階級制覇王者の亀田興毅会長(35)は、デビュー前から「こいつはすごい」と期待を寄せていた。その大きな期待が「形」で示される。興毅会長はヘビー級の“カリスマ”ムハマド・アリを最も尊敬する。そのアリと1976年(昭51)6月26日に日本武道館で「格闘技世界一決定戦」と銘打たれた伝説の試合を戦ったアントニオ猪木氏(79)の下に向かった。

猪木氏は死闘を繰り広げたその試合で、アリ自身の映画のテーマ曲を贈られたという。それが「炎のファイター INOKI BOM-BA-YE(猪木ボンバイエ)」。だれもが耳にしたことがある格闘技のカリスマ曲。その曲を日本ボクシング界初の夢実現をと期待する但馬の入場曲に使えないか。猪木氏から快諾をもらった。

試合会場では、猪木氏からの応援メッセージも流されるという。デビュー戦で格闘界のレジェンドから支援される但馬は「うれしいです。恥じないよう、頑張りたい」と気合を入れた。

メインの但馬の試合を含む興行の模様は、午後4時15分からABEMAの「格闘2チャンネル」で生中継される。