「多分、俺の孫と、たけぽんの孫もけんかすると思う」。格闘家・皇治(34)は、ぶっきらぼうに言った。K-1の元3階級制覇王者・武尊(31)へ対しての素直な思いだった。動画内でも、淡々とした表情は明らかだった。
ABEMA(アベマ)は、武尊の復帰戦となるImpact In Paris(24日、フランス・パリ)を「ABEMA PPV ONLINE LIVE」で独占生中継する。それに伴い、ABEMA格闘チャンネル公式YouTubeでは、20日までに武尊へのエール動画をアップ。ISKAのK-1ルール世界ライト級王者・皇治、日本人初のラジャダムナン・ルンピニー統一王者・吉成名高(22)、ISKA世界ライトウエルター級王者・原口健飛(25)、元WBKF世界スーパーウエルター級王者の城戸康裕(40)ら、縁が深い日本人キックの猛者が集結。昨年6月の「THE MATCH 2022」以来、再起をかけるカリスマへ、思い思いの言葉をぶつけた。
皇治は武尊が今回のImpact In Parisで復帰することについても「知らない」と答えた。「(武尊のことは)嫌いですよ。仲悪いですよ。でも、そのくらいが面白いでしょ? やっぱり仲悪いは仲悪いで、ありのままで良いんですよ」。飾らない言葉だった。
ただ、あくまで、それは個人的な思い。格闘技のフィルターを通した見え方は、少し違っているようだった。
2人は18年12月8日に、K-1のWGPで対戦。武尊が判定3-0で勝利した。皇治は、その当時を懐かしみ「格闘技人生で一番楽しかったです。(武尊を)一番尊敬しているし認めています。アイツを追いかけて試合できるまでが一番モチベーション高かったし。格闘技やって良かったって思えるひとつです」。言葉は自然と出た。
リングを降りれば嫌悪感があるのかもしれない。ただ、リング上には、リスペクトがあった。
皇治 彼が引退していいわけがないし、引退するわけないと思っていた。今の格闘技界は『THE MATCH 2022』で1回爆発しているから。これから立ち技なにするの? って感じになったから。そういう意味では彼はまだいなければいけないし、引退する必要もない。たけぽんには頑張ってほしいですよ、素直に。
忌み嫌っている訳ではない。拳を突き合わせた者にしか分からない、無垢(むく)な感情がある。
インタビューの冒頭。「あれでしょ? たけぽんの悪口言わせに来てるでしょ? 」と笑いながら「試合前に…。また彼にストレスを与える訳ですね」と、即座に武尊への気遣いも忘れなかった。一番の応援者のように感じた。同時に、どこか、皇治は、まだまだけんかを続けたいようにも思えた。

