“プロレスリングマスター”武藤敬司の最後のBlu-ray BOX「武藤敬司引退記念Blu-ray BOX PRO-WRESTLING“LAST”LOVE HOLD OUT」が、30日に発売される。
武藤が発売に際し、引退興行や試合について答えた。
-猪木さんと同じく東京ドームで引退興行と引退試合ができた
「いや、うれしく思いますよ。なかなか東京ドームで引退できる選手もそういないし、こればっかりは俺一人の力でできるものじゃない。それはもうノアの人とか、新日本の選手も参加してくれたりとか、全日本の選手も参加してくれたり、だから本当にみんなに支えられてできたという引退興行であり、引退試合だったと思うよ。本当にありがたい」
-引退試合の相手は内藤さんだった
「次がないわけだからさ。あの後がまだあるんだったらいろいろ考えたりもするけど、内藤で良かったですよ。最初からいろんな全てのバランスを考えて、内藤の俺に対する好意も感じていたし。内藤自身の知名度であったり、カリスマ性であったりとか、やっぱり集客力であったりとか。ふさわしい相手じゃないかなと思って名指ししたわけであって。うん。内藤選手で良かったと思います」
-(引退試合で)テンカウントをしていないのは「もしかして…」とファンは妄想している。コンディションが上がるとマスターズで「黒師無双」として1試合だけとか思ったりは
「まあまあ(笑い)プロレスはそうやって想像させるってことは、1つのプロレスの特徴でもあるので、俺はいいことだと思うけど。ぶっちゃけ、米国なんかは引退セレモニーでテンカウントなんて鳴らさないからね。俺、そこまでテンカウントと引退試合ってイコールなのかな? と思う。俺は橋本が死んだり、ベイダーが死んだりした時に遺影を持って、リングの真ん中でいつもテンカウントを聞いていたんだよ。猪木さんが亡くなられた時とかね。亡くなられた時のテンカウントのイメージが強くて。自分の引退セレモニーではそういうのをやめさせて欲しいと話をしたということです。逆に古舘さん(古舘伊知郎)みたいな方が良いかなと。あの人は本当にプロ中のプロっていうかね。神がかってるよ。何も見ずに丸暗記して詩を朗読して。しかもそれが610文字(ムトウ)だからね。古舘さんは天才です」
-武藤さんの試合はアートだと思いますが、ご自身で一番芸術的だったと思われる試合は
「俺はアーティストだからな。俺が描いた作品全ての試合に優劣もないし、ケチ付けられないよ。全部一生懸命やってんだよ」
-橋本さん、蝶野さん、三沢さんの技を出していくのは最初から決めていた
「そうですね。うん。昭和のプロレスと猪木さんの教えを継いだ俺らが終焉(しゅうえん)っていうか。ただ俺らの横のジェネレーションというのは三銃士と四天王じゃん。その中でも多分実質、俺が最後のような気がするんだよね。蝶野とか川田とかはまだ引退はしてないんだけど、多分もうリングにきっとそんなには上がってこないよ。世の中で多分、俺がその三銃士・四天王の最後の中でさ、そういう意味も込めてやっぱり橋本とかね、三沢社長とかね。まあ、ある意味、使える武器は全部使ってやろうっていう感じで臨みましたよ。記者会見の時に振ったからね。橋本とか三沢社長の気持ちも背負って引退試合に臨みたいっていうようなことをコメントしたこともあるからね」
-ムーンサルトを2回飛ぼうとした。飛べるものなら飛びたいと思っていた
「いや、飛ばない美学を選んだね。うん。飛んだら美しくないんじゃないかと思って。引退興行自体が。飛ぶかもというのは、まあサイコロジーっていうか。心理的な部分で絶対そこは入れて行かなきゃしょうがないので。最終的に飛ばない美学をチョイスしました」
-引退したから言える、客観的に見た武藤敬司というレスラーは
「よう頑張ったですよ。ぶっちゃけ、最初に膝を故障をしたのが24歳で。そこからもうほぼ…。少しずつ壊れていく中で、24歳から自分が描く美学からしたらずっと妥協で。本当はこういうことしたいけどできないわけで。その後三十数年。満足な作品でもないんだけど、何かそれも作品なんだよね。このBlu-rayに出てくるムーンサルトもね。飛べない妥協だもんな。客観的に見ていいレスラーだったと思うよ。それこそ22、23歳の俺みたいなやつ。今のプロレス界に欲しいよ」
『武藤敬司引退記念Blu-ray BOX PRO-WRESTLING“LAST”LOVE HOLD OUT』
発売日 23年6月30日
価格 9900円(税込み)
発売元 東京サウンド・プロダクション
販売元 TCエンタテインメント
映像提供 全日本プロレス/株式会社GAORA/WRESTLE-1/株式会社ブロンコス/ABEMA/株式会社CyberFight/プロレスリング・ノア
▽ブルーレイ・ディスク1 「武藤敬司引退ロード」全試合をノーカット収録。
▽同ディスク2
23年2月21日に東京ドームで行われた引退興行12試合を収録。さらに武藤が自身のプロレス人生を振り返るインタビューも収録。ほか三沢光晴との初タッグなど全12試合収録。
◆武藤敬司(むとう・けいじ)1962年(昭37)12月23日、山梨県生まれ。84年に新日本プロレス入門。同年10月デビュー。同日入門の蝶野、橋本と「闘魂三銃士」と呼ばれた。その後、米NWAに参戦。化身の「グレート・ムタ」としても活躍。02年に全日本に入団。11年まで社長を務めた。13年に「WRESTLE-1」を旗揚げ。20年4月からフリー。21年2月、プロレスリング・ノアに入団。188センチ、110キロ。

