「ABEMAプレゼンツRISE(ライズ)エルドラド2024」が、3月17日に東京体育館で開催される。RISE対K-1という団体対抗戦にも注目が集まるが、見逃せないのがRISE世界バンタム級(-55キロ)王座戦(3分5R無制限延長R)。
“孤高の賢者”の異名を取る王者・志朗(30=BeWELLキックボクシングジム/RISEデッド・オア・アライブ2020-55キロトーナメント王者)が、23年RISE年間最優秀選手の田丸辰(とき、22=TRY HARD GYM/RISEワールドシリーズ2023-54キロトーナメント王者、前RISEフライ級王者、前RISEスーパーフライ級王者)の挑戦を受ける。
志朗は今年最初の決戦を前に「いろいろ(田丸が)てんぐになっているという話は聞くので(笑い)。まあ仕方ないですけどね。あの若さで1300万円(昨年の-54キロトーナメント優勝賞金1000万円+MVP賞金300万円)ですから。その鼻をへし折るというか、上には上がいるんだぞというのを見せつける試合内容ができると思う。ぜひ期待してください」と力強く語った。
志朗は直近では、昨年12月のRISEワールドシリーズでブンロン・ペッティンディーアカデミー(タイ)と対戦。「5発受けると骨が折れる」とも言われるブンロンの強烈すぎる左キックを何発も右腕に受けながら、1歩も引かずに奮闘。上下に打ち分ける切れ味十分のパンチや三日月蹴りでブンロンを痛めつけ、最後は右ストレートで2度目のダウンを奪って1R2分28秒KO勝ちした。
ブンロンのキックを受けた腕やすねは打撲で1カ月ほどずっと痛かったという。だが現在コンディションは完全に回復しており、田丸戦へ向けては「(ブンロン戦とは)練習内容は全然違いますね。あの時はカットとかディフェンスをしなきゃいけないな、っていうレベルの(相手の)蹴りの強さだったので。今回はスピードとか技術を重点に置いている感じですね」と説明した。
志朗の戦いの礎となっているのが、約15年前から通い始めたタイで経験だ。「何も聞かされずに(練習のために)行ったらスラム街のジムだったんです。トイレットペーパーも、お風呂場とかもないような生活で。みんな田舎から来て、自分が15~16歳の時にすでに200戦くらいしている人が集まっていて。もうプロとして結果を残していたり。日本にいるより、タイで同世代の強いヤツにもまれた方がいいんじゃないかと思って」。
中学生の時は1~2人にしか負けなかった志朗が「タイに行ったら普通に負けて。ショックもありましたけど、悔しさがすごくあった」。通信制の高校で学びながら、1年の半分をタイでの練習にあてる生活を始め、それは23歳ごろまで続いた。その中で、日本での生活では得られないようなハングリー精神も身につけた。
昨年は、田丸が優勝した-54キロトーナメントの準決勝で強豪クマンドーイ(タイ)に0-3で判定負け。22年は武尊-那須川天心戦も行われた「ザ・マッチ」でK-1の玖村将史と戦い、0-3の判定で敗れた。21年以降、年間無敗だったことがなく「そこ(年間無敗)はすごい達成したいですね。達成した時にどういう景色が見えるのか。それが今の目標です」。年間無敗であればおのずと「55キロ世界最強」の称号に近づき、RISE世界バンタム級のベルトの価値もさらに高まるはずだ。
◆志朗(本名・松本志朗)1993年(平5)6月23日、さいたま市生まれ。兄、姉の影響で3歳からキックボクシングを始める。構えはオーソドックスで、得意技はローキック。入場曲はMohombi「Maraca」。165センチ・55キロ。タイ語が堪能で、現在は言語学習アプリ「Duolingo」で英語を学んでいる。

