プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が14日、名古屋・IGアリーナでWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30=ウズベキスタン)との防衛戦に臨む。井上が首都圏以外で戦うのは世界戦は今回が初。「キャリア最大の強敵」との対決の開催地・名古屋は、日本ボクシング界の「名勝負」が繰り広げられてきた。主なカードは次の通り。
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◆ファイティング原田-エデル・ジョフレ戦(65年5月18日、愛知県体育館)圧倒的な不利予想の中、挑戦者の原田が50戦無敗の世界バンタム級王者ジョフレ(ブラジル)と競り合いの展開をみせ、4回にはアッパーで後退させて追い詰めた。その後に一進一退の攻防が繰り広げられ、2-1の判定勝利。「黄金のバンタム」と呼ばれたV8王者に初黒星をつけた1戦は年間最高試合に選出された。
◆ルーベン・オリバレス-金沢和良戦(71年10月25日、愛知県体育館)挑戦者の金沢和良がWBA世界バンタム級王者オリバレス(メキシコ)に挑み、激しい打ち合いを展開。13回には王者をロープに追い詰め、猛ラッシュを懸けたものの倒し切れず、逆にダウンを喫する。14回には3度ダウンを喫してKO負け。世界王座奪取は逃したが、年間最高試合に選出された。
◆畑中清詞-ベドロ・デシマ戦(91年2月3日、名古屋市国際展示場)挑戦者の畑中がWBC世界スーパーバンタム級デシマ(アルゼンチン)に挑戦。1回にダウンを喫したが、4回に4度ダウンを奪い返して形勢逆転。その後さらに2度のダウンを追加して8回TKO勝利する逆転劇だった。24戦目で世界ベルト奪取に成功し、名古屋のジムから初めて世界王者が誕生した瞬間だった。
◆薬師寺保栄-辰吉丈一郎戦(94年12月4日、名古屋市総合体育館レインボーホール)WBC世界バンタム級正規王者薬師寺保栄が同級暫定王者辰吉丈一郎と団体内王座統一戦で激突。日本人同士の統一戦は初めてで、大きな注目を浴びる中、激しい打ち合いを展開。両者ともに流血する死闘を繰り広げ、ジャブを軸に手数で上回った薬師寺が王座統一に成功。当時の日本ボクシング史上最高となる3億4000万円マッチと言われた。

