大関照ノ富士(23=伊勢ケ浜)がアクシデントをはね除け、無傷の10連勝目を挙げた。

 過去3勝1敗の東前頭5枚目玉鷲(30=片男波)と、立ち合いから激しい突き合い。なんとその時、意識が飛んだ。「なんか分かんないけど(急所に)入っちゃった。一瞬クラッとした。覚えてないです。体が自然と動いた」。角界随一の稽古量で体に染み込んだ動きで、揺さぶる相手に応戦。意識が戻ると、左で張って反撃した。

 左上手を引くと「もうぶん投げてやろうと。まわし取って、倍返しだと思った」と、ドラマの名ぜりふを引き合いに豪快な上手投げで土俵に転がした。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)からは力ずくで相撲を取らないよう指導されており「怒られるだろうなと思う」と言った。それでも、大関の威厳を示した。

 報道陣から「ヒヤリ」としたか問われると「ヒヤッとしないよ、クラッとしたんだよ」と笑わせた。横綱鶴竜(30)大関稀勢の里(29)らライバルが黒星を喫したが「あんまり関係ないよ」と意に介さない。11日目からは大関戦。「別に。いいんじゃない」と話して引き揚げた。