横綱白鵬(31=宮城野)が2日、急逝した九重親方(享年61、元横綱千代の富士)への「恩返し」を誓った。福井巡業で関取衆全員で黙とうをささげた後、同親方との思い出を語った。
「入門したころは62キロしかなくて、体重が増えない時期がありましたから。(千代の富士が)体重差をものともせず、大きい力士を次から次に倒す姿をビデオで見た。左前まわしを取る型をまねしてました」
まだ平幕だった05年ラスベガス巡業では「もう少し体を作っていけば、いいところまでいくよ」と助言された。昨年5月の還暦土俵入りは太刀持ちを務めた。
「本当に力士思い。夏巡業が終わって1回サシで話したかった。それが悔いに残ってます」。巡業後帰京し、九重部屋を弔問。目を真っ赤にし「(死ぬのが)早かったです」と悲しんだ。
これから、果たす役目は分かっている。千代の富士が持つ歴代2位通算1045勝まで、あと48勝。「1045勝に近づくころに、あらためて親方の偉大さ、千代の富士という横綱のすごさを世の中に広めたい。恩返ししたい」と話した。【木村有三】

