西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)が、碧山を破り、1敗を守った。

 立ち合いこそ相手の突きに上体をのけぞらせたが、構わず前に出て左上手を取ると、右も差して寄り切った。「突っ張られても起こされても落ち着いて取れた。足がそろってしまったので怖かったけど、珍しく最後も投げにいかずに寄り切れたのでよかった」と、取り口にも納得の様子だった。

 師匠の高砂親方(元大関朝潮)も「左の上手を取ることができているから、前に攻めることができているし、気持ちも前に向いている」と、得意の形に持ち込み、積極的に攻める姿勢をほめた。

 連日8~9時間ほどの睡眠を取り、体調管理に努めていることも好調の要因と分析する。「夢は見ない。それだけ熟睡できているということだと思う。でも、賜杯、賜杯…って想像しながら寝ようかな」と、冗談半分ながら、夢の幕内優勝を、一足早く夢の中で達成できることを願っていた。