第97代高校横綱・大桑元揮(げんき、飛龍3年)の伊勢ケ浜部屋入門報告会が14日、沼津市内で行われた。制服姿の大桑は「高校横綱をプレッシャーにせず、自信にする。まずは関取になりたい」と意気込んだ。

伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から「引かずに前に出る部分が魅力。横綱を目指してほしい」と激励された。

昨年3月の全国選抜団体戦初優勝に貢献。今年7月の全国総体個人戦も制した。さらに今月1日の天皇杯全日本選手権では、高校生ながら予選を通過し、決勝トーナメントに進出した。「高校を卒業したらプロに入ると決めていた」。複数の部屋からスカウトされたが、最も熱心に勧誘された伊勢ケ浜部屋への入門を決めた。既に何度も稽古に足を運び、プロの胸を借りている。

170センチ、130キロの小兵力士。憧れは大関貴景勝で、突き押し相撲が持ち味だ。昨年藤島部屋に入門した鈴木優斗(三段目)に続き、2年連続で飛龍高から大相撲に進む。「突き押しをさらに磨く。鈴木さんと戦いたい」と対戦を熱望した。今後は新弟子検査を経て、来年1月の初場所(東京・両国)で初土俵を踏む予定だ。大きな希望を胸に、大相撲の世界へ飛び込む。【古地真隆】