横綱白鵬(35=宮城野)が7月場所13日目、日本相撲協会に「右膝半月板損傷、膝蓋大腿靱帯(しつがいだいたいじんたい)損傷、関節内血症により約2週間の加療を要する見込み」との診断書を提出して休場した。白鵬はマネジャーを通じて「今はただ1日も早く土俵に戻れるよう、新しいケガと自分の体に向き合い治療いたします」と話した。

白鵬は12日目の関脇御嶽海戦で2敗目を喫して連敗し、取組後の土俵下で右足を気にするしぐさを見せていた。休場は初場所以来。13日目の相手、関脇正代は不戦勝で10勝3敗となる。

師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)によると4日目の隆の勝戦で負傷し、前日12日目の御嶽海戦で悪化させた。「血を抜いたり、水を抜いたり、いろいろやってここまできた。痛み止めを打ったようなかたちでやっていた」と師匠。満身創痍(そうい)の中での本場所だったという。

2場所連続45度目の優勝を目指していた白鵬は、10日目には横綱通算1000出場を記録。初日から10連勝で節目の一番を飾り、優勝争いの単独トップに立っていたが、翌日の11日目に小結大栄翔に敗れて歯車が狂った。

鶴竜の休場で2日目から一人横綱として場所を引っ張ってきた。2日目の取組直後には「託されたなと思って、1日1日頑張って千秋楽までやりたい」と話していたが、15日間を務めることができなかった。4カ月ぶりに再開した本場所は、場所終盤に横綱不在となった。

優勝争いは、1敗同士で13日目に直接対決が組まれた新大関の朝乃山と、返り入幕の照ノ富士が中心となる。

今場所の十両以上の休場者は鶴竜、12日目から休場した大関貴景勝、外出して数人との会食が判明した平幕阿炎らに続いて5人目となった。