日本女子レスリングヘッドコーチ・栄和人監督(左)と吉田沙保里選手(右)の講演会で司会を務めた五戸美樹(2017年7月)
日本女子レスリングヘッドコーチ・栄和人監督(左)と吉田沙保里選手(右)の講演会で司会を務めた五戸美樹(2017年7月)

トーク編30「質問にお答えします」

 【前回までのあらすじ】ダイエット編と並行して連載中のトーク編。アイドルやアーティストに行っているトークレッスンの内容を公開するとともに、アナウンサーを目指す学生に向けてのメッセージをお届け。 今回は、これまで私や日刊スポーツのSNSに寄せられた質問や、編集の方に聞かれたことにお答えします!

単純に「もしかしたら私も」

 Q. いつ頃からアナウンサーを目指すようになりましたか

 A. 小学生の頃からなんとなくの憧れはありましたが、本当になりたいと思ったのは、アナウンススクールに行き始めた大学2年の時です。スクールに行き始めたきっかけについては前回書きましたが、全国の放送局を受けられると知ったことも、目指すきっかけになりました。“3,000人受けて3人しか受からない”という、いわゆるキー局の情報しか知らなかった時は「無理だ…」と思っていましたが、全国の放送局を受ければ「もしかしたら私も…」と思うという、まぁ、単純な人間ですね…。

『FlowerNotes LIVE the Garden 006 powered by ラジオ日本』で司会を担当した五戸。Flower Notesはトークレッスンの生徒。上段がFlower Notes、下段がゲストの仮面ライダーGIRLS、下段中央が五戸。ラジオ日本『FlowerNotesの花あかり』は毎週火曜24:30~(2017年7月)
『FlowerNotes LIVE the Garden 006 powered by ラジオ日本』で司会を担当した五戸。Flower Notesはトークレッスンの生徒。上段がFlower Notes、下段がゲストの仮面ライダーGIRLS、下段中央が五戸。ラジオ日本『FlowerNotesの花あかり』は毎週火曜24:30~(2017年7月)
『FlowerNotes LIVE the Garden 006 powered by ラジオ日本』。楽しいライブです。左端が五戸
『FlowerNotes LIVE the Garden 006 powered by ラジオ日本』。楽しいライブです。左端が五戸

今思うと「舐めていました」

 Q. アナウンサー以外なら何になっていましたか

 A. 子供の頃は女優になりたいと思っていましたが、学生の頃に心底向いていないと思ったので…就職活動中、アナウンサー職以外で受けていたのは、記者職と、メーカーの営業職でした。放送局を全部受けて全部受からなかったら、一般企業でキャリアウーマンを目指そうと思っていました。舐めた考えですね、今思うと(笑)。

「充実」あれもこれも覚えなきゃ

 Q. 放送局に入ってから大変なのはどんなことですか

 A. どんな仕事もそうだと思いますが、できるようになるまでに3年はかかる(私はもっとかかったかなぁ)ので、怒られることも自分が嫌になることもたくさんあります。

 アナウンサーでいえば、声と滑舌を磨き、ニュースやナレーションの読みを上達させ、語彙力を増やし表現力をつけ構成をし、日々の政治・経済・国際・スポーツなどのニュースを追いながら、映画や音楽や本など世間の流行に敏感になり、番組に合わせてゲストの情報を頭に入れ、その上でテレビなら目線や姿勢や表情を磨いたり、ラジオなら80年代70年代の曲にも詳しくなる必要があります。とにかく時間がないです…でも、充実した日々です。

ピコ太郎(写真)のプロデューサー・古坂大魔王さんとは番組でご一緒させていただいて、とても勉強になりました
ピコ太郎(写真)のプロデューサー・古坂大魔王さんとは番組でご一緒させていただいて、とても勉強になりました

古坂大魔王 ツギコレ「楽しかった」

 Q. 今までで1番楽しかった放送は何でしたか

 A. たくさんありますが…1つ挙げるなら、ニッポン放送で2013~14年に放送していた『古坂大魔王 ツギコレ』です。今をときめくピコ太郎さんを生み出した古坂さんは、当時から頭の切れる方で、音楽に造詣が深く、ご一緒させていただいてとても勉強になりましたし、何より常に面白くて爆笑していました。

 “次に話題になる方”をテーマにゲストをお呼びしていて、日本で活動を始めたばかりのディーン・フジオカさんや、デビューしたばかりの水曜日のカンパネラさんにインタビューできたこと、そしてスタッフの皆さんのキャスティング力に圧倒され、構成力に驚かされたこと、今でも強く印象に残っています。

 「ツギコレ」じゃないけれど、いつかラジオで、自分の番組に出るのが登竜門、みたいな番組を持つのが夢です。

ニッポン放送時代はこんな感じでマイクの前に向かっていました(2016年3月、ニッポン放送で)
ニッポン放送時代はこんな感じでマイクの前に向かっていました(2016年3月、ニッポン放送で)

四六時中言葉遣い「気にしています」

 Q. どうしたらアナウンサーみたいに話せるようになりますか

 A. アナウンサーも、みんな始めから上手いわけではなく、訓練して上達しているので、どんな人でもトーク力を今よりアップさせることは可能だと思っています。

 アナウンサーの場合、会社で研修を受けられることと、本番で場数を踏ませてもらえるという特殊な環境がありますが、それでも、研修と本番だけ言葉遣いを気にするのでは到底間に合わないので、四六時中考える必要があります。

 ここが上達に差がつくポイントだと私は思っていて、普段しゃべっている時から少しでも「楽しかった、以外で感想を言ってみよう」とか「やばい・うざい・きもい、を使うのをやめてみよう」と考えられればスキルアップは早いですし、真似してもらいたいところです。

 あとは、このコラムのトーク編を1回目から読んでいただくのが良いんじゃないかしら、なんちゃって。(次回トーク編は第31回「メンタルレッスン~仕事の私とプライベートの私~」の予定です)

本日のごのへの・ご・ろ・く

「やってみて どんな仕事も キミシダイ」