長沢まさみ、高橋一生の共演映画「嘘を愛する女」の女性限定の試写イベントを取材した時のこと。

 最後のフォトセッションでは観客もステージに上がって、長沢、高橋と一緒に写真を撮った。高橋ファンの女性が涙目になってしまうほどの熱気だった。

 女性限定とあって、観客は高橋ファンの比率がかなり高かったように見受けられた。しかし、最後の締めのあいさつを促されたのは、主演の長沢だけ。長沢と高橋の2人しか登壇していないのに、「2人を代表して長沢さん、ごあいさつお願いします」と言われ、何となく変な感じになった。

 長沢は自分のあいさつをし終えるとすぐに、「一生くんもあいさつした方がいいよ」と、高橋を促した。本当にちょっとしたことだったが、長沢が会場の雰囲気をしっかり見て、高橋と観客を気遣ったのを感じた。

 04年に映画「世界の中心で、愛をさけぶ」で初共演し、舞台、CMでも共演してきた2人だからこその自然な関係性も見えた。