安藤サクラ(32)柄本佑(32)夫妻が「第92回 キネマ旬報ベスト・テン」表彰式にそろって出席した。

安藤は「万引き家族」で主演女優賞、柄本は「きみの鳥はうたえる」などで主演男優賞。夫婦ダブル受賞が注目されていた。

表彰式では安藤、柄本と順に登壇し、司会者に促される形でいよいよ2人が並んだ。この日の安藤はとても緊張していた。あいさつでは時折言葉を詰まらせながら、「どうしよう…何を話したら」と泣きだしそうにも見えたのだが、いざ柄本の隣に並ぶと「こんなこと一生ないから!」と照れる夫の背をたたき、みるみる笑顔になった。夫の受賞について聞かれると、緊張の糸が切れたのか「何しゃべったらいいか分からなくなっちゃって」とくしゃくしゃに泣き笑いした。笑顔に涙にと忙しかったが、いい夫婦の姿を見たと素直に感じた。

安藤の父、奥田瑛二(68)からも娘夫婦の受賞を喜ぶコメントが寄せられた。「旦那が賞をもらったことを、何よりも何よりも一番喜んでいるのは、安藤サクラだと思います」と紹介されると、安藤は「ここまで来ると恥ずかしくなってくる」と照れに照れていた。それでもうれしそうな顔が印象的だった。

同夫妻は、受賞者が発表された雑誌「キネマ旬報2月下旬号」の表紙も飾っている。安藤が着る着物は昨年10月に亡くなった柄本の母、角替和枝さんのもので、柄本が着るスーツは、柄本の父、明が普段購入する洋服店で準備したものという。表紙の撮影の間、安藤の娘をあやしていたのも明で、それを見守りながらの撮影だったとも明かした。

芸能一家というと、どうしても色眼鏡で見てしまいがちだが、普通で、いい家族だなあとしみじみ思わされた。