人気モデル佐藤エリ(年齢非公表)が仕事の主軸をDJ活動に置いて、世界進出することが23日、分かった。世界的に有名なDJ専門誌「DJane Mag JAPAN」に実力を認められ、10月12日にフィリピン・セブ島で開催される世界的に権威のある「第13回Electro Beach Festival」の出演が決定した。佐藤は日刊スポーツの取材に「DJデビューが、いきなり世界デビュー」と喜んだ。

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佐藤は「元々、やりたかったのはモデルより音楽、DJの仕事でした。ズタボロ時代に自分を支えてくれたのが音楽(ヒップホップ)でした」とDJを目指したきっかけを振り返った。

幼い頃から祖母と2人暮らしで、食べることがやっとの貧しさだった佐藤は10代の頃から欧米のヒップホップを聴いて育った。

「曲を作る人たちは貧困街出身の人が多く、歌詞は『俺たち負けないぜ』と、どん底からはい上がろうとする、たくましい内容が多いです。感化されて育ちました。これを仕事にしようと心に秘めていました」

モデルの仕事で少しでも手が空くと渡米して、現地のDJから技術を学んできた。

DJ佐藤の評価は今年に入って急上昇した。佐藤は、海外のトップDJがランクインを目指す英国のDJ専門誌「DJ Mag」の日本女性版で、世界的にも有名な「DJane Mag JAPAN」に音源を送った。そこで今後のランクインは確実と実力を高く評価された。これがきっかけでセブ島で年2回開催され、世界の著名なDJが集まる権威のあるフェス「第13回Electro Beach Festival」への出演につながった。佐藤は「今までフェスで腕を披露したことはないのですが、DJデビューが、いきなり世界デビュー」と笑顔を見せた。「ELY」というDJネームで出演する。

他にもさまざまなフェスへの出演計画があるとされる。現在は「non-no」の専属モデルだが、これを機に仕事の主軸をDJに移す意向。佐藤は「現在、楽曲制作を仲間と行っているので、いつか、その曲を日本の有名アーティストに歌ってもらいたい」。また「日本人女性のDJはまだ少ないです。日本を背負って海外の大きなフェスにどんどん進出し、日本を代表するDJとして世界で活動したい」と夢を語った。【中野由喜】

◆佐藤(さとう)エリ 年齢非公表。栃木県生まれ。15年9月にモデルとしてデビューし、16年4月から女性ファッション誌「non-no」の専属モデルに。幼少期に事情があって両親と離れ、祖母に育てられ、貧しい生活をした経験を持つ。貧困トークが話題となり近年は年間100本以上のバラエティー番組に出演する人気ぶり。趣味は寺社巡りと相撲観戦、釣り。168センチ、血液型O。